人工細胞の開発を目指した機械的特性評価


     ロボットというと皆さんはどのようなものを想像するでしょうか?
     恐らく,アニメや特撮に出てくるようなメカメカしたものを頭に思い浮かべるかもしれません.
     しかし,近年では生物材料を用いて作る「柔らかいロボット」が注目を集めています.中でも,細胞と同様に脂質二重膜の中にナノ/マイクロメートルスケールのモータや計算機,コピー機などを詰め込んだ「人工細胞」「分子ロボット」の開発に関する研究は,最先端技術の粋を集めた分野と言っても過言ではありません.人工細胞が実現すれば,体内に打ち込んで,薬剤を的確な患部に届けるロボットや,超ナノスケールの手術ができる様になるかもしれません.また,大型のロボットでは実現できないような微細操作もできる様になるでしょう.
     しかし,この分野はまだまだ始まったばかりで様々な知見が求められています.例えば,等研究が行っている機械的特性評価もその一つです.人工細胞がどのくらい柔らかいか分からないと,内部に入れるモータがどのくらいの力を出せばよいか,その設計もできません.また,微小なものを押したり引っ張ったりする作業を人工細胞に行わせる際も,人工細胞が柔らかいと変形してしまって対象物を満足に押したり引いたりできなくなるかもしれません.
     そこで,当研究室では人工細胞を実際に作ってみて,その柔らかさを測ったり,発生力を評価したり,更にはそのために必要な測定システムの開発を行っています.
    ※本研究は科研費学術変革領域(A)分子サイバネティクスのもとで進めております.
    科研費学術変革領域(A)分子サイバネティクス





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