アメンボの脚力測定,および撥水機構の解明
アメンボはどうして水面に浮いて,しかも動き回ることが可能なのでしょうか?
これは,アメンボの体表面に髪の毛何倍も細い毛が生えて,表面張力が作用することで水が毛の隙間にしみ込みにくくなっているためです.
では,どのくらいの力が加われば水は染み込み,アメンボがおぼれてしまうのでしょうか? また,どのような作用によって表面張力は作用するのでしょうか?
こういった疑問に答えるために,上杉研では専用の測定システムを構築し,アメンボの脚力を測定したり,アメンボの表面構造を詳細に解析し,表面張力を用いた物理モデルを提案したりしています.
アメンボの撥水に関する物理モデルを明らかにすることで,アメンボを模倣した小型ロボットを開発したり,濡れにくく,汚れにくい機能性表面の開発が可能になります.
また,アメンボに限らず様々な生物の力測定や動きの評価,表面物性評価も行っています.
応用はもちろんですが,基礎的な部分にも力を入れているため,工学や医療に限らず純粋に生き物そのものに興味があるという人にはお勧めの研究です.
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